さよなら、いもうと。

さよなら、いもうと。 (富士見ミステリー文庫)

さよなら、いもうと。 (富士見ミステリー文庫)

読了。

「じゃあ、また明日な」
さっき自分でそれでいいのかと言った言葉を使って。
「うん。じゃあね、ヒロ君」
でもミノリはそれを今まで通り受け止め、今まで通りの返事をしてくれた。

ふわふわした本。
タイトルからして妹に別れを告げる話ということは分かりますが、冒頭1Pで既に死んでることが判明。しかも死んでから三日後。妹の日記に書かれていたことに衝撃を受けつつも、最後までそれを読みきる主人公。そのまま妹の部屋で寝てしまったが、次の日の朝には――という話。
特にビシッと何かを言ったりはせず、ふわふわ、ふわふわと話が続くのに、なぜか不思議な読後感が味わえます。まあ各所の評判を聞いて買った本ですから、ある程度の筋や作中の名台詞とかも見てたりして、十二分に面白さを味わったとは言えませんが、それでも「つまらなかった」 とは決して言えない”何か”がある本ですね。私の読解/表現力不足とも言い換えられますが。