冴えない彼女の育て方 2

冴えない彼女の育てかた 2 (富士見ファンタジア文庫)

冴えない彼女の育てかた 2 (富士見ファンタジア文庫)

読了。

「けどそう想いません? あの『恋するメトロノーム』 の霞詩子にしてはちょっと安易な台詞選びかな〜とか」
「だからそういう意味じゃなくてね……あまりにもニアピン過ぎるというか何というか」
「え? 町田さん今なんて言いました? その鈍感難聴主人公でなくても聞こえないレベルのつぶやきはやめて下さいよ?」


面白かったです。
いやー、なんか作者の術中にモロにはまってる感じがしますね。冴えないヒロインこと加藤恵に、どんどん惹かれていく感じがする。たぶん、ドギツイ濃い味ヒロイン二人に挟まれて、「もうなんかお腹いっぱい……」 みたいな気分にさせといた上での、加藤の『ウェット』 なんだろうなあ。
地味にイラストが「ただの場面の可視化」 じゃなくて、文章の補完になってるのもいいポイント。


作者がエロゲ畑からの転向、というか出張? なのは知ってたんですが、どんな作品を担当してたのかは知らず……、あとがきで「パ○フェもこんに○くもホワ○バ2も」 とか言っててびっくりした。やったことないけど、自分でも名前だけは知ってるレベルの有名作じゃないですかー!
ていうか本当に、その辺のエロゲなんて一切触ったことないのに、伏字が分かるどころかこんに○くの正式名称が出てくるのは、自分でもどうかしてると思う。

おやすみブラックバード

おやすみブラックバード (幻狼ファンタジアノベルス)

おやすみブラックバード (幻狼ファンタジアノベルス)

読了。
あれ? これ続くんじゃね? と思ってたら普通に終わりました。最後の戦いで強引にまとめて終わった印象。もうちょっと尺を取ってそれぞれのキャラを掘り下げれば面白くなりそうな予感がしたけど、予感だけで終わってしまった。
BANANA FISHが出てきて、名前だけじゃなくて内容にまでちょっと関わってきてびっくり。

トカゲの王IV ―インビジブル・ライト―

読了。
あー、なんか、平和な暮らしの象徴だった成実がどんどん引きずり込まれていくのを見ると、そういえばこの作者はこういうところ容赦なくやっちゃうんだった、と思いました。
いま思うと、カラー口絵にしても女の子ばっかりで、貴重なおっさん成分が容赦なく退場しちゃったのは絵面的なことかな……。

終わる世界のアルバム

終わる世界のアルバム (メディアワークス文庫)

終わる世界のアルバム (メディアワークス文庫)

読了。

「あ、そうだそうだ。今カメラ持ってる? 最近デジカメ使ってるんだってね? ワンちゃんたちの写真撮ってくれないかな。どの子にブラッシングしたのか、忘れちゃうんだよね」
恭子さんが言うので、ぼくは足を止めてしまう。カメラ。膨れたダッフルコートのポケット。死の可能性がぎっしり詰め込まれた不発弾。


「はー、どうせまたいつものキャラ造形にいつもの会話にいつもの展開だろうなー……でも最近積読少ないし買っておくか」 とハードルガン下げで買ってみたんですが、意外と面白かったです。いや、『いつもの部分』 は全くもうその通りで、本当にこれしか造形ないの? マジで? って思うくらいなんですが、それを補って余りある世界設定が面白くしてます。
簡単に言うと、ある日突然、死んだ人が(あるいは生きている人でも唐突に)、すぱっと消えてしまうというもの。そして人が消えると、最初からその人がいなかったように、物体も人の記憶も何もかもが抹消されてしまいます。そうして出来た空白には、別の何かが補完されています。
例えば同じクラスの生徒が消えてしまったとき、教室から机と椅子が1セットなくなっていたり。例えばビートルズポール・マッカートニーリンゴ・スターしかおらず、レコードからはドラムとベースしか聞こえてこなかったり。そして残された人たちは、できた空白に気づくこともできず、ただ少しの違和感を覚えるだけ。そしていつしか、空白に気づくことを恐れて、違和感すら気にしないようになってしまう……。こんな設定、面白くならないわけがないってもんですよ。

ベン・トー 9.5 箸休め〜濃厚味わいベン・トー〜

読了。
いくつかWEBで見たことがありますけど……その時より爆発しろレベルが高まっているなんて……! これはひどい。しかし短編で著莪とのアレコレが消化されてしまって、やはり勝ち目はないのではなかろうか。

JORGE JOESTAR

JORGE JOESTAR

JORGE JOESTAR

読了。


作者のあたまがおかしい
いや、マジで……ジョージ・ジョースターというタイトルからここに辿り着くなんて、一体誰が想像できただろうか。色々なキャラが出てくるので、「おおっ、まさかのあのキャラが!」 みたいに思うんですが、そんな喜びがあったのは中盤まで。それ以降、○ー○と一緒に帰還したと思ったらアロークロスハウス直撃でまた別の場所に飛んでいくあたりから、話についていくのに必死必死。どんだけこねくり回したらこんな話が出来上がるんだろうな……。それでも、ちゃんと本編に軟着陸させるんだから、凄すぎるの一言。

新約 とある魔術の禁書目録 5

読了。
上条さんはまーた訳の分からない事態に巻き込まれて……。単純に幻想を殺すだけで満足してた小学生時代を経て、「本当にこのまま幻想を殺してまわるだけでいいのか」 と思い悩む中学生時代に突入、みたいな。