”文学少女”と穢名の天使

“文学少女”と穢名の天使 (ファミ通文庫)

“文学少女”と穢名の天使 (ファミ通文庫)

読了。美味しいものは最後に食べる派。

「まぁ、とにかくイブは空けといてください。遠子姉より胸の立派な女の子に誘われても、きっちり断ってくださいよ」
「それって、十歳以上の全ての女の子ってこと?」
「おっと、キツいな心葉さん」

突然の遠子先輩の休部に戸惑いつつも、琴吹さんと先生の仕事を手伝ったりして何事もない日常を過ごしていく心葉だったが、琴吹さんの友人が失踪したことから事件が始まる。


――ふぅ。面白かった。
口絵カラーを見た時点で薄暗い色使いにどきどき(わくわく?) してたんだけど、内容もイラストに負けず劣らず、実に息苦しい雰囲気だった。いやホント怖い怖い。この、心葉のミウ関連のサスペンスは、既刊でも事あるごとにダークっぽさを醸し出してたけど、今回は以前にも増してその印象が強かった。うわーあーあーあー! って気分。
適当に思ってたことを挙げると、ファントムの意味が二転三転するのが解りづらかったとか、文学少女の出番が……とか、”芥川くんが美羽関連の伏線の固まりだよね” とか。195頁「手を動かしたりすることはできない」 って、前回のラストがどうだったか忘れたけど、とりあえず猫の引っ掻き傷からして治ってそう。あと290頁「幸せだね」 は不覚にも泣きかけた。


さて、次巻も楽しみ。