鳥籠荘の今日も眠たい住人たち 3

読了。

「珍しいね、浅井さんの部屋に食料があるなんて」
「まあな。あとは麺を三分煮込んで卵を落とすという作業が残ってるわけだが……」
「なるほど」
浅井が言わんとしていることに合点して、キズナも真面目な顔を作って頷いた。
「麺を煮込んで卵を落とすくらいなら、幸いなことにわたし、たぶん得意だわ」

ホテル・ウィリアムズチャイルドバード。通称<鳥籠荘>。この場所ではリアルとファンタジィが交差する――。今回の事件は、嵐の一夜のホラー&ミステリィ。誰も素顔を見たことのない管理人さん。着ぐるみパパの正体。そして嵐が過ぎ去った朝の、撲殺死体。


うーん。面白いけれど。
2巻が強烈なアレで終わってたと思うんですが、それのフォローが124頁「……さあ。なんだろ。なんで?」 とかっ。シット! ちょっとそこの天然気取りの芸術家はもっと自分を見詰め直すべきです。そして嫉妬を。そして修羅場を。
もう何かミステリィとかどうでもいいですよ。第3話「アッサム・メレンをミルクティーで」 これが一番長いくせに(しかも3話のくせに)、1,2話のオマケくらいの印象ですよ。最後の住人勢ぞろいだけは、非常に小気味良いものがありましたが。大・団・円・! みたいな。
あとは、121頁「……浅井さん、のとこでバイト、したい」/ 123頁「だから、時間あったら明日、夜九時」 うわもうこのつっかえ感が身悶えしてしまううわあああ、とか、引用文あたりの迂遠な言い回しっぷりは、想像するとにらめっこみたいで笑えて笑えて仕方ない、とか。


着ぐるみパパが可愛すぎるのはもう鉄板で、高性能ボン太くんも真っ青な多機能っぷりだったりしますが、やっぱり明確な答えはなさそう。さて4巻はどうなるか。とりあえずデートの約束を果たすのかな。