狼と香辛料5

狼と香辛料〈5〉 (電撃文庫)

狼と香辛料〈5〉 (電撃文庫)

読了。やっと新刊ラッシュ終了。

ホロは満足げに手を振り返していた。
「荷物を持っていないから実に振りやすそうだな?」
道案内から荷物持ちまで、まるっきりの下男役をやらされているのだからこのくらいの皮肉は許されるだろう。
ロレンスはそう思っていたのだが、ホロはこう切り返してきた。
「ぬしも振られぬように口には気をつけるんじゃな」

毛皮と材木の町レノス。到着したこの町でホロの起源を探そうとするが、にわかに町が騒がしい。異常事態が起これば、そこに必ず儲け話が生まれる――。そう考えたロレンスに舞い込んできた話とは、ホロを利用するものだった。


くはあ。いやもう良すぎる。
いちゃいちゃ → 儲け話 → 喧嘩 → ……という定番の流れは崩さず、それでいて螺旋のように少しずつ話が進んだものになってますね。ただ、儲け話の方が微妙な終わり方なので、それが少し不満なような、でもこの後に書き足されても蛇足のような、という感じでスッキリしないんですが、ホロとロレンスの関係はもう最高潮と言っても良いかと思います*1。もうね。凄すぎる。密度が高すぎる。身悶えするってレベルじゃねえぞ!
54頁「構って欲しいと宣言している」 もうニヤニヤが止まりません。裏の裏の裏、みたいなどんでん返しのごとく、ニヤニヤの先のニヤニヤの先のニヤニヤ、みたいな。155頁「甘い、塩水じゃ……」 あーあー、”飲んでも飲んでも喉が渇く” って意味だった。よく聞くたとえですが忘れてました。あと、350頁「ホロが言葉を遮る原因など」 もそうだけど、「どういう意味?」 と頭をひねるシーンが少なからずあったりしました。もうなんか何言ってるのか分かんない、ってのが。ここのは”照れて言えなかった” って意味かな?


次か次々あたりで終わっても良さそうな展開ですが、メディアミックス展開中だしそれはなさそうかな……。延命措置でつまらなくなりそう、とか危惧しつつ、次も期待。




余談。
ていうかこの巻のホロを端的に表せば”倦怠期を恐がって『別れたいの……』 とか言い出す女性” ですよね。……どう見てもバカップルです。本当にありが (ry 

*1:というか経済の話と二人の話のメインとサブが逆転している!