C^3 -シーキューブ-

C3―シーキューブ (電撃文庫)

C3―シーキューブ (電撃文庫)

読了。アポカリプスはスルーしてたけど、買ってみた。

「うむ、何をしているのかと言えばだな」
すぐ後ろからフィアの声。振り向けないのでテレパシーを送る。説明は頼んだぞ。
「借りを返すため、というか。私にはこの身体意外に使えるものはないし。正直なところ恥ずかしくてたまらないが、負い目があるから仕方ないのだ」

親父から届いた謎の黒い箱。ひたすら重いそれを物置に放置し、無視を決め込んでいた春亮が夜中に目を覚ますと、ブゥゥゥゥン……と響く冷蔵庫の前で佇んでいたのは、煎餅をくわえた全裸の幼女――? ”呪い” を巡るファンタジー


なかなか。
作者によるとメインの要素は「女の子 / 呪われた道具 / 同居モノ」 らしいですが、まあラブコメ+バトルもの、ですね。なんかラブコメが入ってる時点でそこそこ楽しめてしまう自分がちょっとだけ嫌ですが、楽しかったことは否定しません。
それはそれとして、個人的に気に入ってるのはアマンダ一人称のくだりですよ。敵のくせに泣かせる境遇じゃないか……とか思ってたらラストで本当に泣けてきた。こいつの「マミー(mummy / mammy) イカー」 ってネーミングは悪質すぎます……。
あと(※重要ネタバレ)”いいんちょ死亡で鬱” エンドが容易に想像できて不覚にもドキドキしてしまいました。ここにきて、”人が無意味にどんどん死ぬ” ような展開になっていくのかと……。まあ実際は違ったわけで、そっちもアリではあるんですが、前者エンドだった方が強烈だったと思います。ほのぼの×ダークな話になってしまいますが。


とりあえず、黒の方のアポカリプスは面白そうですね。白の方はスルー。




余談。
C の3乗ということで、「cube × cursed × curious」 とかなってますが、最後の curious だけ微妙に浮いてるような……。どういう意味ですか。世間知らずって意味ですか。ちょっとそれは要素として薄すぎませんか。