アキカン! 3缶めっ

読了。

怒鳴りつけてくる教師の脇をおどけながらすり抜け、みんなに笑われながらカケルは出入り口へと向かう。しかしその途中、不意に背中に異質な視線を感じた。
カケルはドアを開けて廊下に出ながら、さりげなく振り返る。
みんなが笑う中、なじみだけが眉一つ動かさず肖像画のような顔でこっちを見ていた。
「――っ」

体育祭に向けて野球の練習にはげむメロン。すっかりクラスに溶け込みつつあり、穏やかな生活が送れていたと思っていたが……事態は既に進行していた。人を傷つけることに躊躇しないアキカンとオーナーが弓月学園を襲撃してきたのだ!


うん、まあまあ。
2巻とは打って変わってシリアス差分がいっぱいの3巻上巻。目次を見てて不安になりましたが、やっぱり上下巻でした。
まあ、これはこれで良かったです。「ギャグ話だと思って読み進めてたら急に次のページからシリアスになる」 というわけではなく、最初のページっからカケルの昔の事件の回想で始まってるので、むしろ「シリアスをメインにギャグをサブとしていい具合に配置してる」 といった印象。これはこれで良いですよ。例えば上の引用文の辺り、ドキッとさせられます。あと216頁「だから、気にするな。大地」 とかもすっごく良かったです。
まあ、冒頭のギャグ部分は眠かった頭で読んでたので、それほど笑えませんでしたけどね! もったいない!
あと、ジゴローの扱いがどんどん良くなってきてて、それはそれで残念だったり。「ぞんざいに扱われる」 と「真剣な会話をする」 の割合が 9:1 くらいだったから、その1割が1巻では面白かったんですが……3巻は印象として 5:5 くらいになってしまったので、逆にショボく感じました。普通のキャラすぎて。……あとどうでもいいことだけど、92頁「そうだYO! YOU、作っちゃいなYO!」 あたりでそろそろ店長がムカついてきたり。正直だるいw



さてどうなるのか。4巻に乞うご期待。たとえば”悪魔のミカタ” みたいに左手で……ってあれ? 今思いついたけど似てる気が。




余談。
読んでた時はそう思わなかったんですが、”野菜たちがカタコト+複数で喋ってる” とジョジョの重ちーのハーヴェストとかもそうだよなとか思ってしまって、どうもこいつらがスタンドにしか見えなくなりました。