円環少女 2 煉獄の虚神 上

円環少女 (2) 煉獄の虚神(上) (角川スニーカー文庫)

円環少女 (2) 煉獄の虚神(上) (角川スニーカー文庫)

読了。

「……あんたもしっかり見てるじゃない」
近視のハンデを埋めるべく身を乗り出していた寒川が、ムキになって否定する。
「そんなことで人間の価値は決まりません!」
「ああ、お子様はいいわね。男の目なんて理性のないケダモノよ。おいしそうなものには食いつくし、そうでないと素通りなのよ」

敵対魔道師100人を倒す刑罰を負った刻印魔道師メイゼル。彼女が初めての任務で捕らえた魔道師が《協会》の厳重な牢を脱走したとの報せが入る。メイゼルは追跡の任を受けるが、それは恐るべき厄災の始まりだった!


うーん、一歩足りない。
十崎家での団欒に、和みつつも同時に不安を感じつつ……みたいな描写は良かったです。でも、後半でのメイゼルの不安と葛藤にうまく共感できなかったので、222頁「――――ああ、これで助かった」 あたりも、なんだか微妙な感じに。むしろ長すぎるハイフンのせいで逆に気が抜けました。


嗜虐的変態嗜好なメイゼルが可愛いのは、もう心配のないぐらいの鉄板なんですが。さて下巻下巻。