さよならピアノソナタ 2

さよならピアノソナタ〈2〉 (電撃文庫)

さよならピアノソナタ〈2〉 (電撃文庫)

読了。

「……あ」
そのとき、唐突に、ぼくの頭の中で曲がわきあがった。
先輩の歌の後ろで鳴っている、ぼくらのサウンドが、聞こえた気がした。思わずベースを握り直す。そのせいで、言葉は途切れてしまった。
ぼくがそのとき真冬に言おうとしていたことは、大切な、ほんとうに大切なことだった。そのときに言葉にするべきだった。そうすれば、ぼくらはすれ違わずに済んだかもしれない。

夏がやってきた。メンバーが四人揃って迎えたはじめての夏。真冬は相変わらずとげとげしくて、バンドの練習もしっくりこなくて……そんな夏のある日、部長である神楽坂先輩が「合宿に行く手筈ができてる」 と言い出した。


おお、失速せず。面白かった。
正直1巻だけでまとまってると思ってたので、読む前は期待半分・不安半分でしたが、そんなこともありませんでした。これならニート探偵より長く続いても大丈夫そうな気がします。*1
親父がボケまくりだったり、先輩が突き抜けてたり、青春ってこんな感じ? という、あまり1巻と印象が変わらない*2ので特に書くこともないんですが……172頁「ポール・マッカートニーはベーシストだよ?、、、、、、、、、、、、、、、、、、、」 だけは不意打ち。なんという構図……。正直うらやましい。


やっぱり専門用語はさっぱりですが、関係なく楽しめるものですね。今回も作者による曲目解説があります。「結婚行進曲」 と言われてもメロディが出てこないような人にも安心の、音源つき紹介です。

*1:というかまだ終わってないですよね? 一迅社で書いてたりしますけどまだ続き書きますよね?

*2:もちろん同じテンションを維持できてることは凄いんですが。