ステレオタイプ・パワープレイ

ステレオタイプ・パワープレイ (SQUARE ENIX NOVELS)

ステレオタイプ・パワープレイ (SQUARE ENIX NOVELS)

読了。

「リョウ、いまの二人と知りあいなのか?」
スィーフィーアが涼に尋ねる。
「あの二人はさっき話した宇宙――」
「いや」 とっさに涼は彼女の台詞を遮った。
「いい。いまの二人のことは、何も言わなくていいから」
――俺、人間不信になるかもしれない。

異世界召喚、宇宙海賊、不死の機関……過去に三度、世界を救った高校生・石川涼の元に再び世界救済の依頼が殺到。――それは、型破りなステレオタイプ。擦り切れるほどのパワープレイ。


意外と普通。
幼なじみ、義理の母妹、アンドロイド異世界人宇宙人……とステレオタイプなヒロインが登場して、世界の危機を次々と訴えるというブッ飛んだ設定に、最初は「ああ、そういうふざけた感じの話なんだ」 とか思ってました。これが終わってみると、各話に繋がりがほとんどなく、「異世界の魔族」 「宇宙海賊の残党」 「封印された魔物」 の三つの話を並べて整合性を保った程度の関連しかないんですね。言ってみれば、これ一冊で「三巻分」 です。


各話には各ヒロインしか出てこないので、もうちょっとごちゃごちゃした感じ……まあつまり、ヒロイン同士の絡みがもっと見たかったかな。少し拍子抜け。二巻が出てるらしいですが、まさか四巻〜六巻なわけじゃないでしょうね……。