電撃コラボレーション3 最後の鐘が鳴るとき

読了。

伊南が驚いたように俺を振り返った。
それからさもおかしそうに笑いながら目を細めた。
「惚れるなよ?」
「アホ」

廃校になることが決まったMW学園、その最後の卒業式。学園をめぐる様々な謎と怪奇が事件を呼び起こす。そして最後の下校の鐘が鳴るとき、「何か」 が起こる……。


まーた成田か。

それはともかく、電撃コラボ第三弾。今回は第二弾のように縛りがキツくなく、かつ後続の作家が、先にチラッと出ていた固有名詞を回収してますので、誰がどの作品を書いたか、というのを意識せずに読んでいると、あたかも一人の作家による群像劇のように思えましたよ*1*2
しかしそれでいて、読み終わった後に名前を調べると、確かに既存の作品と合致した雰囲気が作品の一つ一つに滲み出ていて、個性が感じられます。さすがに何作も出していると、イメージが固まってしまうということでしょうか。
そしてこのメンツだと、やっぱり柴村仁が一番好み。次点で学園ホロたん 渡瀬草一郎でしょうか。成田良悟は、第二弾の強引などんでん返しは到底好きにはなれませんが、こちらはしっかりと纏められていて、わりと好きです。


これにて記念企画は終了。しかしまだまだ似たような企画の作品は眠っているはずなので、いつか掘り起こしてもらいたいですね。

*1:私はこれを出先で読んでいたので、扉絵のあるページはすっ飛ばしていたのですが、そこにしか作家名は書かれていないので、余計にそう思えました。

*2:有沢まみずだけは語尾が「!!!」 だったり「そ〜だよな〜」 みたいな文章だったので違和感ありましたが。