ミラクルチロル44キロ Bパート・ミラクルフレーバー

読了。

でもきっとそれだけじゃない。
このどきどきで送り出される真っ赤な血には、いつもとは違う成分がたっぷり混じっているに違いない。それはたぶんスパイシーで、スパークリングで、ちょっぴりスイートで、てゆーかそんなもん脳には毒だよなって思うけど。
彼は、わたしを、わたしだけを、間近で見てて――

死んでしまった恋人を蘇らせるために「いのちの募金」 を集めていた田丸くんは、つぼみを助けたために大きなペナルティを負うことになる。責任感と恋心で田丸くんに協力しているつぼみは、自分の「一生」 分の募金をどうするべきか、ますます逡巡することに――。


面白かったです。
なんというかもう、「チロルチョコをひとつぶ 君と僕でふたつぶ」 という歌詞がピンポイントですよ。この歌がなかなかキュートで、そのおかげでつぼみの悩みもリアルに感じられました。だって普通は小太郎の意見になりますもんね。最後の326頁「いのちの二重取りは禁止のはずやで?」 で、あまりにアレな解決に力が抜けそうになりましたが、それを補って余りある歌詞のせつなさでした。
以下コメント。お母さんの211頁「あたしの好みにもぴったりだったんだけどなぁ〜」 とか、おじいちゃんの293頁「実にくだらんものだな、あれは」 とか、親の反応が元気で素敵です。317頁「あのとき、あなたは選んだの。そのこと、たぶんわかってたよね、ふたりとも」 こちらの解答で腑に落ちただけに、その後が (ry


Aパートから2ヶ月、予想にたがわずチロルチョコは買ってませんが、今度買う機会があればミルク即決で。