サーベイランスマニュアル 4

サーベイランスマニュアル 4 (GA文庫)

サーベイランスマニュアル 4 (GA文庫)

読了。

橘はぼんやりと扉の前で立ち尽くした。
(ねえ早見、君の息子はちょっと変わってる)
再びすとんとソファに腰を下ろし、背を預けて深く沈み込む。
(変人の僕が言うんだから間違いないよ。……いまさらだけど、僕はとんでもないものを引き受けちゃった気分だ)

人を獣化するウィルス・レックスの存在が暴露され、分室のメンバーは散り散りになった。そして潜伏していた橘に会い、レックス罹患者を救う方法を聞かされた亮輔は、その方法に賭けてみることに決めた。――たとえそれが自らの命を削るとしても。


わりと面白かったです。
なんかライトノベルっぽくないというか、いや絵はロリすぎて笑えないくらいなんですが、バイオハザードで動物に変身という”いかにもな設定” にも関わらず、アクションが重要でないんですね。この設定なら普通はもうちょっと派手なんじゃないかなー、と。そんな感じで、びっくりな話もトンデモ展開もありませんが*1、見えてくるそれぞれの想いや決意がなかなか良かったです。味方もそうですが、陸自側も。
以下コメント。94頁「(たから)」 あれ? 二人ってこんな感じだっけ? 115頁「命は終わっていない。ここで、まだ繋がっている」 こういう世代超えの話っていいですよね。179頁「幸せは自分の中にある。これが坂上流だ」 やっぱこの人いいなあ!


人気がなさそうですが、頑張ってほしいところです。もうちょっとね。何とかね。

*1:バイオハザードという設定を除いて。