狼と香辛料 11 Side Colors 2
- 作者: 支倉凍砂,文倉十
- 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
- 発売日: 2009/05/10
- メディア: 文庫
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「ま、わっちが村人にその質問をされたとしたら、お腹を押さえてこう答えるじゃろうな」
相手をしたら負け。
耳に栓をするつもりでペンを取った。
「そう……きっと二人分」
激甘短編集2本と、落ちぶれた貴族であるフルールが商人になりたての頃の中編1本。
面白かったです。
前2本はもう言わずもがなの面白さというか、ひたすら二人の会話メインってなもんで、もう本当に116頁「まったく、馬鹿なこと。本当に、馬鹿なこと」 ですよ。お前が言うなってね!
で、半分以上を占める「黒狼の揺り籠」 ですが……。うーん、展開的にどういうベクトルなのかは分かっていましたが、インパクトは想像以上でした。258頁「これから先も、貴女様は生きていかなければならない。その、甘さでね」 ひでえええええええええ。実は本心では……とか、そういう救済措置的な展開だと一瞬でも考えた自分が浅はかでした。そういえば、今でこそロレンスとホロの甘々道中ぶらり旅ですが、当初はこんな感じの、キッツい商人の世界っていう印象が大きかったですねえ……。
本編ではやりにくいネタというのも納得。なんか、このシリーズに頼らなくても作者は十分楽しませてくれそうな予感がします。次も期待。