カルテット ―それが彼らの音楽だった―

カルテット―それが彼らの音楽だった (幻狼ファンタジアノベルス)

カルテット―それが彼らの音楽だった (幻狼ファンタジアノベルス)

読了。

彼に。
セーフのため、スモーキーのため、そして教授のために、選手生命を縮めるプレイを、躊躇なく繰り返した彼に。
そのプレイが生み出す苦痛を飲み込んででも、自分たちと一緒にプレイすることを選んでくれた彼に。


心の奥深いところから、感謝の想いは浮かび上がった。
そして、迸るような勢いで、一気に弾けた。


面白かったです。
久しぶりにタイトル買いです。もうちょっと補足をすると、「かつてカルテットで演奏していたグループの一人が亡くなり、残されたメンバーで過去を振り返る」 ということを知った上でのタイトル買い。そんな内容で〜○○だった〜なんてサブタイがついてたら買わざるを得ません。
肝心の中身は、いなくなった一人の偉大さ、それぞれのメンバーの過去が1つずつ紹介されていき、最後に遺されたものが描かれる、みたいな感じです。伏線ばっちりとかそういう話じゃありませんが、ひとつひとつが心温まる話で良かったです。ただまあ、同じ言い回しを繰り返したり*1、会話がやたら仰々しかったりと、ちょっと馴染めないところがありました。まあその辺りは作者特有の文体なのでしょうね。


後はまあ、そうですね。キャラ紹介が非常にBLくさいとか、カラーイラストのギタリストは何だかアニメのレールガンで見たことあるぞとか、アリ・ウープって単語が懐かしすぎてワロタとか。

*1:「目を見開いた」「思わず吹き出した」 とか何回見たか。