@HOME 我が家の姉は暴君です。
- 作者: 藤原祐,山根真人
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2010/11/10
- メディア: 文庫
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「ごめんなさい、響」
まるで感動したかのように笑って、言った。
「私はあんたを見くびってたわ」
「え……」
「たしかにそうよ。芽々子はそういう子だわ。だからこそあの子はまともじゃなくて、狂ってて、とても厄介なのだけど……」
あれ、意外と……?
普通ではないですが、鬱エッセンスは完全に抜けて、プレーンな感じになっています。かといって平易になっているわけではなく、やたらと哲学的な言い回しというか、煙にまく会話がデフォルトだったりしますが。そのあたり、確かに「藤原祐の過去作の日常描写ってこんな感じだったなー」 という印象ですね。
イメージ的にリリィが、「化物語」 のひたぎか「ライトノベルの楽しい書き方」 の剣あたりのキリッとした感じだったので、イラストはちょっと柔らかすぎるかなあと思うんですが、他の家族のほんわか度は(いまのところ) 非常にマッチしていて良いと思います。次も期待。
今回は姉にスポットを当て、次回は別のきょうだいに当てるらしいのですが、いまのところ姉成分が強すぎるので、次回も姉メインが読みたいなー、とか思ったり。恐らく順当にいけば次は芽々子なんでしょうけど。