されど罪人は竜と踊る 0.5 At That Time the Sky was Higher

されど罪人は竜と踊る (0.5) (ガガガ文庫)

されど罪人は竜と踊る (0.5) (ガガガ文庫)

読了。

「お願い、先っちょだけ入れさせて。先だけでいいから、脳に穂先を入れさせて」 と、どこぞの男が女に言うように、しかし間違った状況でつぶやくクエロの手の槍が、緩慢だが確実に俺の額へ近づいてくる。


面白かったです。
結構忘れてるものですね。というかAssaultってもっと薄かったような……雑誌短編を合わせただけの最後っ屁だったような……。どうしてこう(※650ページ強)なった。分厚いと読むのに毎回心構えがいるので、えいやっと気合を出さないと読み始められないんですよね。以前はそんなことなかった気もするんですが。
以下コメント。134頁「確認できた額が俺の眼底を射抜いて、全身に無音の経済的衝撃波を与えた。」 面白い表現だなあ、漫画的な表現が頭に浮かんでくる……って思ったけど、逆かもしれない。これは。205頁「この私の前で、自らの弱さと愚かさを吠えるなっ! たかが悪ごときがっ ! !」 (∩゜д゜)あーあーあー。あー……。219頁「魂に生まれながらの王冠を戴くものには、けっして理解も共感もできないだろう」 シリーズ通して何度もこの表現出てきてるけど、やっぱり好きだなあ。って、↑の205ページの引用に対する慰めになってるだけか……(いま気づいた)。235頁「書類のときにクエロを送るときと、おそろしく気の回るおっさんだ」 クエロほどではないにしても、せめてこれくらい出来る人ではありたいなあ。


Assaultもそうだった(気がする)けど、肝心な部分は描かないのね。妹の話もそうだし……この2つ、明かされない気がするなあ。