ラジオガール・ウィズ・ジャミング

ラジオガール・ウィズ・ジャミング (電撃文庫 (1288))

ラジオガール・ウィズ・ジャミング (電撃文庫 (1288))

また、きみなのか。
相反する二つの衝動が、彼の中で解けて、混ざり合っている。
なぜ、邪魔をするんだ。
なぜ、ぼくを止めてくれるんだ。
「ク……ハハ、ハハハッ。ハァーッハッハッッハッハッ!!」
口から漏れた笑いは、嘆きに似ていた。

読了。タイトルで興味が沸いたのはレジンキャストミルク以来ですが、熱い、熱すぎる。大当たりですよこれは。あとで気付いたけどタイトルに惹かれたのはビバップの「ジャミング・ウィズ・エドワード」 と似てるからかなぁ、とか思ったり。
オビの文と折り返しのあらすじが言ってることが全く的外れなんですが、大体あらすじはこう。
「終戦条約が結ばれてから10年。軍による一切の情報規制のせいで明日の天気さえ分からない街で、レコリスは銀貨型の受信機をばら撒いて海賊ラジオ 『J・O・L海賊放送局』 でニュースを伝え続ける……」
うーん、あらすじ書くのって苦手。
軋轢の中での軍人と市民との交流や、軍人と元・軍人の会話など良い場面が幾つもありますが、何と言っても敵役のテロリストがかなり良い味を出してます。同じ夢を抱きつつも違う道を……と、書くと際限なくネタバレになるのでストップしとこう。カラーページと各章扉絵がコミカルタッチ、他の挿絵はアニメそのまんま切抜きにしたシリアスタッチ、みたいな絵柄の差も良い感じ。
シリーズ物らしいので、続刊にかなり期待。

「――あんたや大佐さんたち、ここの陸軍がさ、『今まで積み重ねてきたもの』 ってのは、疑うことじゃないと思うんだよ。たとえ、この先、あんたたちが何かするとしても、さ。信じられるだけのものだと、あたしは思うね」

あと、どうでもいいけど、216Pの挿絵がホランドに似てる気がs (ry