逆襲の魔王

抗いし者たちの系譜 逆襲の魔王 (富士見ファンタジア文庫)

抗いし者たちの系譜 逆襲の魔王 (富士見ファンタジア文庫)

読了。なかなかあらすじ(↓)がスッキリ書けたと思う。

魔物が跋扈する時代。人は魔王を倒す勇者を求め、そして運命の時はやってきた。
勇者は魔王を倒し、魔王に取って代わった。人の智略と魔物の力を手に、人と魔物を統べる皇帝となった。
魔王は勇者に倒され、その力を奪われた。人としての力も魔物としての力も持てなくなった元・魔王。そして彼は勇者に復讐を誓う――。

しかし元・勇者は元・魔王に恋心を抱いてしまっていた、と裏で膨れ上がるラブストーリーも気になる変則ファンタジー
智略と謀略を張り巡らせた展開が凄い、という触れ込みに惹かれて購入リストに入れてたんですが、実際は期待ほどじゃなかったかな。いや張り巡らせてはいるんだけど、登場人物に対しての策謀なので、読者としては、あ、まだ裏があるのね、という感じ*1。ただラストの魔王の「我が復讐は成った!」 あたりの独白のシーンは見事にやられました。評価が高いのもなるほど納得の出来。


あと、騙し合いの物語だけあって人間サイドは三国志風な格好をしてるのに、一人だけメイド喫茶から迷い込んできたような浮いてるキャラがいるのが可笑しいw

他人がこの感情を何と呼ぶのか……。
それは知らない。気にしてもいない。
他人の名付けた便宜上の呼称になど興味はなかった。
自分が何を欲しているのか、それさえ自分でわかっているならば、何と呼ばれようと構いはしない。

2巻も鉄板の出来らしいので期待。

*1:延々と後出しジャンケンしてるのを見てるみたいな(誇張ぎみ)