DEATH NOTE アナザーノート ロサンゼルスBB連続殺人事件
DEATH NOTE アナザーノート ロサンゼルスBB連続殺人事件
- 作者: 西尾維新,小畑健,大場つぐみ
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2006/08/01
- メディア: 単行本
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「答えなさい! お前は一体何者だっ!」
そしてゆっくりと立ち上がった。
天然の黒髪。
無地のシャツに、洗いざらしのジーンズ。
ぎょろりとしたパンダ目の、若い男だった。
「どうも、初めまして」
男はそういって、更に腰を低くし、飄々とした口調で名乗った。
「竜崎と呼んでください」
これはやられた。
なめてた、なめくさってたよ西尾維新……。終盤まではほぼ、ファンを満足させるだけの単なるノベライズ作品だったのに*1、最後の最後でやらかしてくれました。おおう……っ。くそう。このトリック知ってるのに! 一回別の作品で読んだことあるのに!
重要も重要、最重要なネタバレになるので詳しいことは省きますが、とにかく、お勧めとかそういうのは通り越して、原作の漫画版DEATH NOTEを読んでた人は必読レベルなほどの傑作です。というか原作読んでないと面白さ半減かも。西尾維新が好きだけどDEATH NOTEを読んでない人は要注意。漫画のノベライズだからこその面白さが在る本なのです。
そして「世界三大探偵による探偵合戦、欧州バイオテロ事件」 と「ワタリとLの出会いとなった、ウィンチェスター爆弾魔事件」 という過去の事件が2つ残ってるらしく、次回作*2も大いに期待。しかしノベライズ作品という範囲であれば、これ以上の素晴らしいノベライズはないと断言できるくらいこの本が傑作なので、次回作にそう過剰な期待もできないのが辛いところです。
まあ、とにかく1,300円の価値に見合うか云々よりも「とりあえず読め!」 と言いたくなる本。オススメ。