”文学少女”と飢え渇く幽霊

”文学少女”と飢え渇く幽霊 (ファミ通文庫)

”文学少女”と飢え渇く幽霊 (ファミ通文庫)

読了。

どうして、知恵の実を食べてしまったんだろう。
なにも知らない、愚かで幸福な子供のままでいられなかったんだろう。
失ったものを取り戻すには、時間を戻せばいいと夏夜乃じゃ言っていた。ぼくは無理だと答えた。
けど、本当に? 本当に無理なのか? 時間は戻せないのか?

文学少女シリーズ2作目。前作よりこっちの方が好きかな。


今回はエミリー・ブロンテ「嵐が丘」。前回は太宰治「こころ」 で教科書にも載ってるくらいだったけど、今回まったく別方向から来ましたね。解説本とかがあるのを見る限りでは有名っぽいですが。
まぁ正直本筋はそれほどでもなくて、嵐が丘の説明をする辺りとかは関係が複雑で何度か読み戻ったりしました。面白かったのは、実はプロローグ読むまで全然覚えてなかった井上ミウの話。病室で同級生が持ってきた本に反応するのがとても良い感じです。前回よりコメディが多かったのも。まあ前回ほとんど覚えてないんですが。