影踏みシティ
- 作者: あらいりゅうじ,KEI
- 出版社/メーカー: 竹書房
- 発売日: 2006/09/20
- メディア: 文庫
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リオの細い指先が、愛おしむように慶太の髪の中に潜り込む。
「未練だったんだろうね。本当は『こう、ありたかった』 って。そんな未練」
それは、あまりに哀しい言葉だった。『こう、ありたかった』。もし、そうなら、なぜ、どうして、『そう、できなかったのか』 のか……。
無価値な全てを捨てて、バイクで二人、旅に出よう――ユートピアがここにある、青春ロードラブストーリー。ろーどらぶすとーりーって語呂悪いですね。
うん、面白かった。たまにはこういう、負の感情のない和やかな話もいいですね。
バイクに乗ってる主人公は、傍から見てると一人だけなのに何やらぶつぶつ喋ってる、ってそれどこのキノの旅? とは、今考え付いただけで読んでる時は全然思いません。基本的にバイクで走っててその途中で出会う色々の話なんですが。
しかしあれですね。もう、リオが魅力的すぎる。これに尽きます。こんな二人旅ならしてみたいとか思えますが、バイクにずっと乗ってるのって疲れるよなあ、なんて行く前から弱音吐く時点で駄目ですか。