FAKE

Fake

Fake

読了。二年ほど古本待ちしてた。

東大だからどうだ、というつもりはないが、だからといって悪いことではない。俺は二人の墓参りに行き、そろそろ役目は終わったようだ、と報告した。許してくれとは言わない。だけど、少しだけ誉めてくれないか。

依頼により、センター試験で完璧なカンニングを仕込んだ宮本だが――。一世一代の大博打、とかそういう話。


どんな話だかさっぱり忘れてしまったけど、ギャンブル小説といえば浅田次郎の「オー・マイ・ガアッ!」 くらいしか読んだことがない。あれは文句なしに面白かった。
で、この本はというと。
絶対に勝てる勝負なんだけど……という話が2つ続く。でも人間、絶対に勝てる勝負だ、絶対だ! と言われると「本当にそうか?」 と思ってしまうもので、大丈夫だとは分かっていても、手に汗握る緊張感が味わえます。
でもまあ、峠はその「一世一代の大勝負」 部分で、FAKEのネタばらし部分はゆるやかーな感じ。というか、それでいいのか、それが嫌だから正面きって大勝負仕掛けたんじゃないのか、とも。


しかしまあ、「駄目だこいつ、早く何とかしないと……!」 と言わざるを得ないようなラスト付近に、見事に騙されたのも事実。面白い! とは言いませんが、うんまあまあ楽しめたかな、というくらいかな。