モノケロスの魔杖は穿つ

モノケロスの魔杖は穿つ (MF文庫J)

モノケロスの魔杖は穿つ (MF文庫J)

読了。

「いや、何してるの真名辺さん」
駆け寄って訊ねるヒロに邪魔するなと麻奈は手を振る。
「予告ホームランみたいなポーズで珍獣が変なこと言ってますので、記念に」
「やめたげなよ。記念にじゃないよ」
「ならあと1枚だけ。――こっちにピースサイン下さい、変な人」

変なノリの会話がおかしい建国ファンタジー。部室に国つくります。
まあ建国はこの巻でほぼ終わりましたが。


しかし建国といっても実際に国をつくるわけじゃなく、そこは色々と設定が込んでて説明するのが億劫なほどですが、簡単に言えば「王」「騎士」「魔術師」「司祭」 などが契約して署名すれば建国、と。
……というような、かなり細かい設定やら横文字のルビがふってある漢字がやたらと出てきます。説明がなくて取っ付きにくいとかを超越して、もう何でもいいよ、と理解を諦めさせられるほどにボロボロと謎単語が出てきます。「やりやがった、土地泥棒め!」 とか、「生存物質の正四面体!(エレメント テトラヘドロン)」 とか諸々。


うん、でも、そういう設定にまみれた部分を抜けば、この雰囲気は嫌いじゃないかも。ぬるい空気感というか、「!」 とか「っ!」 とかが多用されない、淡々とテンション抑え目にボケる会話というか。