あしたびより Ⅰ

あしたびより I (HJ文庫)

あしたびより I (HJ文庫)

読了。裏表紙のあらすじは多大なネタバレをしてるので、読まない方が面白く読めるかも。わかりませんが。

「なんていうかー、秘密を分散させないという意図、そして実験台にさせないという意思、さらには解決に最も近い場所という理屈を兼ね備えたイルクの決断はー、アタシは別に悪いとは思っていないよー?」 キルシェが言った。

魔術は五感の一つを犠牲にすることで成立する。不器用な魔術研究の学生イルク・アトルスと魔術師を主人に暗い日々を過ごす小間使いのルシア・セイクラットが出会ったとき、ルシアの日々は変わり始めていった――。


ちなみにイルクが男でルシアが女ですよ、な良質ボーイ・ミーツ・ガール。
なかなか好みな設定だらけで、中でも「人外の能力を使うには人としての能力を捨てなければならない」 という意味で感覚を捨てるというのがいいですね。
ただ、慣れるまではちょっと読みにくいかも*1。でも、最初の方こそ違和感を覚えて読みにくいんですが、ラストになってくると(ちょうど上の引用文あたり) それが上手く機能していて非常に読みやすいです。テンポが掴めてくるんですかね。


1ヵ月後にはⅡが出るようなので、新こ (ry なアレはもちろんですが、「乙女のたしなみですわ」 の一言で何でも出来そうな少女フラムがどうなるかが気になるところ。

*1:たとえば、相手の会話を遮るという表現で「○○〜〜、でもあれはそ「××〜〜ッ!」 みたいな、閉じ括弧を1つ省略するっていう。