タクティカル・ジャッジメント3 嫌がらせのリベンジ!

読了。7巻までは買ってあります。

「犯人はこの中にいますよ」
僕がそう言った途端、誰もが一様に「えっ?!」 と短く叫び、不安げに周囲を見回す。
結構快感だった。
刑事になってから、一度はこれもやってみたかった。

敏腕のはずだけど主人公の前では冴えなく映える刑事・羽田は、殺人事件をスピード解決して得意満面のはずだったが、そこへ先日嫌がらせを受けた弁護士・山鹿が個人的復讐、もとい被告人を救うために乗り出してきて――。


というわけで3巻目。屁理屈に揚げ足取りに証拠捏造、何でもござれのペテン弁護士山鹿。今回もそのペテンぶりが光ります。
このシリーズで面白いのは、切り札を隠し持っていてもそれをいきなり叩き付ける、逆転裁判風にすれば怪しい証人の言を見つけたら即座に指摘する、というわけじゃなくて、前もって関係ない話や別の証人の話を聞いておいた上で、切り札がより効果的になるように土台を固めていることでしょうか。数ページ後に活きてくる伏線といいますか。


自白した人の弁護をするって時点で真相はアレだろうなー、とか思ってたら本当にそうだったところは残念だったかな。まあ仕方ないとは思いますが。