タクティカル・ジャッジメントSS2 はじめてのさいばん りろーでっど
タクティカル・ジャッジメントSS〈2〉はじめてのさいばんりろーでっど (富士見ミステリー文庫)
- 作者: 師走トオル,緋呂河とも
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2005/05
- メディア: 文庫
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「お前も言え! 証人はどいつもこいつも嘘つきで食わせ者のロクデナシだ! さあお前も言え、言うんだ!」
「あ、あううう……」
ヘビのような目で私を睨みつけ、肩を揺さぶる山鹿先生。私は気圧されるように言葉を紡ぎ出していた。
「しょ、証人はどいつもこいつも……」
「そうだ! 嘘つきで食わせ者でロクデナシだ!」
「う、嘘つきで食わせ者でロクデナシ……」
「そうだ! 自分以外の人間は全て嘘つきだ、信用なんてするなっ、性善説なんてウソっぱちだ! おら、お前も叫べと言ってるだろうがっ、命令だぞこれは! さあ言え、叫ぶんだ! 自分以外の人間はすべて嘘つきだ! 嘘つきだ! 嘘つきだ!」
弁護士研修生が山鹿の所にきたよ、な短編第2集。一尺八寸東鬼なんて女の子。
ハートマン軍曹の影がちらちらと見えそうな引用文前後のくだりと、黄色人種の描写から擬人化ネズミか? と思いきや……のくだりで死ぬほど笑ってしまった。なんだこの本。
基本的に短編は遊んでる模様で、国語の教師の名前がが本尾代芽(ほんお よめ)で体育が雲堂士郎(うんどう しろう)だったり、学級裁判の題目が「3匹の子豚」 の3匹目の子豚が狼を煮て食ったのは正当防衛か過剰防衛か、とかetcetc。妙な小ネタに吹かされる話ばっかりだった。