電波的な彼女 〜愚か者の選択〜
- 作者: 片山憲太郎,山本ヤマト
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2005/03/25
- メディア: 文庫
- 購入: 2人 クリック: 30回
- この商品を含むブログ (88件) を見る
「ジュウ、どうしたの?」
「お兄ちゃんは、お祈りをしているのです」
「おいのり?」
「神様に、お祈りしているのです。早く、朝が来ますようにと……」
「前世の絆です」 と言い張る彼女にも慣れてきて、休日に一緒に出かけても気にしない位にはなった。そんな折、迷子の女の子に出会って……。
今巻もまた裏表紙のあらすじを読んでなかったけど、予感は見事に的中だった。いくら「わたし、ダイエットしてるの」 なんて言う五歳の女の子が出てきたって、そんな甘い展開はないだろう、と。分かっていた。分かっていたけれど、グサリと来るものは来るよなあ。やっぱりとは思うんだけど。
そして不覚にも引用文あたりで涙目に。ひ、卑怯な手を……っ! 泣くよ。こんなの。
母の出番は減ったけど、代わりに「普段は陽気なバカ娘、だけど刃物を持つと『やはり刃物はいいな。思考がシャープになる』 とか言い出す二重人格娘」 が登場。変化後はクールになるってのが良いな。ホットケーキを切り分けるプラスティックナイフですら豹変するんだから侮れない。なかなか珍しい設定……と思ったけど、こち亀の本田もそうかな。あれはむしろホットか。