紅 kure-nai 2 〜ギロチン〜

読了。

「それ、おまえだろ?」
タバコを銜えたまま、紅香は言った。
「そういうことができる自分を、少しは好きになってやれよ」
「でも、こんなの、偶然で……」
「アホ」
真九朗の苦悩を、紅香はあっさり切り捨てる。
「偶然で人を救えるなんて、最高じゃないか」

敵に回した、と思っていた悪宇商会からの電話。それは主人公の強さを認めた悪宇商会からの勧誘だった。簡単なテストをするというが、その内容が……という2巻。


面白かった! 風呂上りだったけど、体温が上がる上がる。
いやもうひたすらに引き込まれた。<斬島>の恐怖感に冷や汗が流れる。紫の断絶に絶望を覚える。真九朗のトラウマ描写にゾッとする。ルーシーの真九朗を跳ね返す狂気に肌が冷える。紫の心細さの描写にとてつもなく不安感を覚える。
……とまあ、負の描写が圧倒的に凄い。圧倒的というか、むしろ圧倒される。もちろん負だけじゃないけど。最後にかかる電話のシーンだって震えたしね。心細さの描写だってその後の安心感との比較だし。とにかく、いちいち感情移入させられる。はー。ふー。深呼吸したくなる感じ。
そしてシメはきっちりラブコメパート。間髪入れずに笑わせてくるから気が抜けない。


いやもう本当素晴らしかった。ぴったり嵌まった。満足。