ムシウタ 06.夢導く旅人

ムシウタ 06 夢導く旅人 (角川スニーカー文庫)

ムシウタ 06 夢導く旅人 (角川スニーカー文庫)

読了。

痛みから逃げるということは、自らの罪から逃げるということだ。生きているかぎり鯱人は何度でも戦い、傷つき、それらを思い出さなければならない。
「オレとお前は同じだって言ったろう! だったらオレが、いくらでも強くなってやるから!」
鯱人の周囲から、橙色のアキアカネが飛び立った。
アキアカネが飛び立つ範囲が、急速に拡大されていく。
「オレが強くなって、証明してやる! オレたちが最強の戦士だってことを!」

昔は”かっこう”の背中を任される程だった戌子は、今は前線を退いて各地を回って虫憑きをスカウトする旅を続けている。その内に見つけた鯱人は、自分と同等以上の素質を秘めていて――という、現在編での外伝とも呼べる第6巻。


いやあ面白い。質量移動とか色々出来そうだなー。
自分に出来ることは全てやった、やり遂げた。自分がいなくなっても、その意志は後の者が引き受けてくれるだろう……という、清清しい、満ち足りた気持ちってのが心に響く*1。そして受け継がれる新たな物語。いいねえ、本当。
そして”侵父”の色々な謎が明かされる。というより表出する。そしてどんどん火種を増やしていく……ここに来て中央本部が実は真っ当だったら面白すぎるなw


やっぱりbugシリーズに関する箇所が1文だけあって、ニヤリとすると同時に切ない気持ちに。さてどうなるのか。bugシリーズは次の4で収束するのかな。

*1:そういえばジョジョ第6部で、アバッキオの最後の夢を見るシーンもそうだったなあ。あれは名シーン。