GOSICK s ―ゴシックエス・春来たる死神―

読了。

「ボクは、この通り地味で、目立たない、つまらない男です」
「そ、そんなことないわ」
「いいんです。ただぼくは、だから、きれいな色や、花を見たときに、ふいに心奪われることがあって。まるで心を強奪されるように。本当に、時たまなんですが。家族にも友人にも、秘密なんですが」

久城は聖マルグリット学園にやってきてから、様々な壁にぶつかった。言葉や、文化や、怪談の類――そんな折に巻き込まれた殺人事件で、久城はヴィクトリカと出会った。二人の邂逅やアブリルの"紫の本"などのエピソードが入った短編集。


まあまあ。
図書館の上にはビスクドール人形しかいなかった、ってのは短編からGOSICKを読む人向けな感じ。でも各話がぶつ切りになってるのは、掲載された短編だけ読んだ人には不親切というか。
謎解きのない、日常の話の短編を期待してたんだけど、実は単なる過去編で、やってることは長編と変わらなかったのが残念かな。つまりはいつも通りデレが垣間見えるわけでもあるので、その辺は満足だけど。