スプライトシュピーゲルⅠ
スプライトシュピーゲル I Butterfly&Dragonfly&Honeybee (1) (富士見ファンタジア文庫 136-8)
- 作者: 冲方丁,はいむらきよたか
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2007/01/01
- メディア: 文庫
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「いいか! 女の子のくせにボクなどと男子の一人称で自らを呼び慣わすなど、大変けしからん! そう冬真くんは仰せだ」
「い……言ってないよ、そんなこと!」
冬真――慌てて自弁。
「ただ、ちょっと意外に思っただけで……」
「ほら。つまり冬真くんは、自分をボクと呼ぶ女の子は非常識だ! そう仰っている」
「言ってないって!」
近未来のウィーンを舞台に、機械化された手足を持つ少女たちが駆け抜ける――! とかそんな感じで宗教があれこれする話。
なんだこの読みにくさ!
と第1話にして投げ出しそうになったけど、人間とは不思議なもんで、あとがきで作者が「これらの記号(+,=,/, etc)は読むものではなく『見る』 ものでござるゆえ」 と言ってる通り、慣れればサクサク読み進められた。読み飛ばしてるとも言う。
加えて、第3話くらいまでは人名がおぼつかない。「鳳=アゲハ/乙=ツバメ/雛=ヒビナ*1」 だなんて。雛はまだしも……。ねぇ。
肝心の内容はというと、まあ可もなく不可もなく。プロローグって感じ? かろうじて3話のオチに不覚をとったくらいで、後はもう淡々とした印象。やっぱオイレンの方と抱き合わせで読むべきかも?
オイレン1とスプライト2を読んで判断かな。
追記:他の人の感想を見てみると、淡々とした印象になった原因は、最後の「シティ・オブ・フェアリーテール」 に依るみたい。目標建造物に人が、それも子供がいた時点で「ああ、こいつら×××××だよな」 とおぼろげながら想像してしまったのが敗因のよう。鬱作品に毒されてるorz
*1:本文の/や=の使い方は本当にこんな感じ。