クリア・ヴォイス

クリア・ヴォイス (GA文庫)

クリア・ヴォイス (GA文庫)

読了。半分ジャケ買い。絵師のサイトを見たら、漫画の好みが半分以上被ってて「あー」 と何となく納得、したようなしてないような。

笑ってあげたい、と思った。上手く笑えているといいなと思った。彼の不安を払拭できるほどに。優しく、けれど当たり前のような顔で。

探偵としての初仕事は、歌手の護衛。しかし彼はデビュー前で、護衛をする意味などないはずだが……? 


なかなか良い感じ。
緊迫感とか盛り上がりとかは薄いけど、ハッとさせられる文章が時々入ってくる。キャラクタの感情が緩やかに伝わってきて、微かに感じられる気持ちの揺れが心地よい。
主人公が探偵事務所の少女ということで、ミステリかと思えば……『え、そっち行っちゃうの?』 というような印象。まあ謎は謎だったけど、なんとなく「ひひひひひ卑怯――っ!」 と思わないでもない。


「クリア・ヴォイス」 ってタイトルが主人公のことを表してないけど、声の持ち主が改稿前の主人公だったとしたら納得だなぁ、とか。