pulpⅠ
- 作者: 森橋ビンゴ,隼優紀
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2005/12/24
- メディア: 文庫
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「もうお爺ちゃんだよ。だからほとんど動かない」
「クロっていうの?」
「そうだよ」
返事をしてから、彰は嬢が言おうとしている事に気が付いたらしく、
「黒くないのにクロなの? って質問だったら、真琴さんにしてくれよ」
父親の暴力と退屈な毎日……いつしか自傷癖を持つようになった少女は、ある日通り魔に襲われ、そして一人の少年と出会う。特異な何かを放つ彼に少女は惹かれて――愛と狂気のパルプ・ストーリー。
まあまあ。あらすじ通りの、何ともアレな話だった。
怪しげな組織やら異能やらを想像してたら、そういうファンタジー要素はほとんどなく、(ライトノベルとしては) 割と現実的な展開。自分がファンタジーに染まりすぎてるだけかも。リストカッターの話なんて結構あるだろうし。
母が亡くなってから壊れた家族関係――昔のように戻りたいけどどうにもならない――とかも良い感じに伝わってくる。ただ、個人的には、父に暴言を吐いてすぐに後悔する少女に「だったら」 なんてもどかしく思うけど、まあそんなもんだろう。
少年と少女の関係もアレだったりで、でもアレがアレして……とか。
全3巻ときっちり決まってるので、次回への引きもばっちり。さて2巻2巻。