天空のアルカミレスⅣ カストラの虜囚

読了。

「お前は誰だ?」
牙の隙間から怪物の声が流れ出した。いきなり難しい質問だな、と彼は思った。決め台詞を吐くところだろうが、しっくり来る答えを思いつかない。
「あー、なんというか、とりあえず……人間ですかね……」

町中に設置した監視カメラが、一つ一つ壊されていく。何者かの襲撃か、それともただのイタズラか……そんな中で拓也が出会ったのは、金色の戦器を持った――礼菜だった。


うーん、やっぱり盛り上がりに欠ける。
なんというか、エピローグが一番面白いというか、次回予告が楽しいアニメみたいというか。期待感バリバリから一転、実際読んでみると拍子抜けする展開だった。3巻エピローグはあんなにワクワクだったのに……。次で最終巻らしく、何だか尻すぼみに終わっていくようで不安かも。
いろいろと、騙し騙され右往左往な展開は良かったんだけど、やっぱりインパクト不足は否めない。「あーなるほどー」 ぐらい? 辛うじて印象的だったのが、228頁「ちゃんとご飯作って食べてるの?」 とか、引用文辺りとか。前者はちょっとだけジワリときた。後者は「なんとなく、本当になんとなくだけど、譲れない」 という感じが好き。


三角関係、個人的には” 日向子 ”が数歩以上リード、というか決定的? とか思うけど、どっちつかずの日常エンドで終わりそうだなぁ。