抗いし者たちの系譜 虚構の勇者

読了。

「備えとして家の補強ができたら良いな」
「孤立しても構わぬよう蓄えがあるとなおよしですな」
「もし、それらができなくても、あえて嵐の中に入り楽しむというのもおつかもしれませんぞ。色んなものが飛ばされてきますから」
「嵐が過ぎれば、家の周りの掃除が大変そうですな」

かつての"勇者" は"魔王" となった。ならば現"魔王" に対する"勇者" がいるはず……謀略広がるファンタジー


うん、実に楽しい。
香辛料みたいに適度に頭を働かせつつ読める所なんかが。誰もが様々な思惑を乗せて言葉を発してて、凄すぎるよこいつら、とか思ったり。例えば、会議でお互いを激しく罵り合いながら、頭では別のことを考えたり……と思わせて、実は考える時間を得る為に罵倒しあってる、とか。まさに薄氷の上を行くかのような駆け引き。
ただまあ、前巻よりはパンチ弱かったかな……。それと、あからさまなキャラのナナに代わって、秘書の人がいい具合に前に出てきたので次に期待。188頁「ティアと呼んでくださいね」 は剣呑とした世界の中でも唯一の清涼剤。


たしか4巻で完結だったんだっけ。無駄に系譜が長くて、それでも一応読んだけど意味はなさそう。