僕と先輩のマジカルライフ

読了。表紙の女性が先輩かと思いきや、幼馴染だった。

「きみは、ハクジュって知ってるかい?」
ハクジュ……?
「これですか?」
ボクは、パチパチと手を叩いた。
「それは拍手だ」
「じゃあ、クシャミの音」
「それは、ハクシュン」

幽霊が現れる下宿、自縛霊の仕業と噂される事故、学校のプールに出没する河童――超常現象を認めていない井上快人の前には、不思議な事件と、霊能力のある幼馴染と、不思議な事件を呼び寄せる先輩と……。


まあまあ。
日常系ミステリなわけだけど、割と主人公が悩んでくれるから気楽でいいな。本作は、解説の恩田陸の”読み進むにつれ、私は異様な懐かしさに襲われた。(中略) チャーミングでちょっとエキセントリックな女の子と、図々しくて正体不明の先輩にたかられ、コケにされ、振り回される主人公――そう、私がティーンエイジャーの頃に読んだ少年漫画の馴染み深い構図。” の一言で済ませられるように思う*1
しかし春奈が魅力的というか、単に主人公にベタ惚れなだけだけど、それがもう楽しくて楽しくて仕方ない。あと豹変する先輩とか。


謎を多く残したまま続刊を出さずに幾年か経ってるようだけど、文庫版あとがきの作者の言葉を信じれば続きを書いてるはずなので、期待(をあんまりしないように) しつつ待ち。

*1:私が知ってるのはめぞん一刻ぐらいだけど。