クドリャフカの順番 「十文字」事件

クドリャフカの順番―「十文字」事件

クドリャフカの順番―「十文字」事件

読了。

ひょっとしたら、踊ってるのかもしれない。
……落ち着いてきた。わかった。要するにハロウィンか。ハロウィンは豆を投げるんだったか。甘茶をぶっかけるんだったか。いや、違うな、こうだ。俺は冷ややかな視線を向け、踊り続けるかぼちゃに言った。
「お前らにやる駄菓子はない。帰れ」

ついに文化祭が始まった。<省エネ> がモットーの折木奉太郎は呑気に構えて参加するつもりだったが、彼の所属する古典部で問題が発生。そして神山高校でもまた事件は発生し――古典部シリーズ第3弾。


楽しすぎる。「こういう瞬間が味わえるから読書はやめられない」 が言える一作。
逆にネタ出しすぎで枯渇するんじゃね? って心配になる程。こんなにもふざけた話をやってくるかぁ。いやもう凄すぎる。ただひたすらに可笑しかった。本当にもう、笑った箇所を上げればキリがない。とりあえずワイルドファイアは最高だった。
気になったのは、4人の視点で順々に物語が語られるので、今まで明らかになっていなかった古典部の面々の心情が明らかになったこと。特に里志の摩耶花に関する視点は大いに気になる所。あとは、姉が壁新聞を見るだけで一発で読み解いた(のかどうか分からないけど)とか。 だとしたら1段上の存在だよなあ。PCの接続が切れるのも、「愚者」 のチャットログの件と合わせて怪しい所。


「犬」 の反省を踏まえて付箋をどんどん貼っていったらどんどん収拾がつかないレベルにまで達してしまって、普段の2,3倍くらいは貼ってしまった。うーん。


余談。
アマゾンでは「犬」 と発売日の差が分からなかったせいで、こっちを後に読んでしまった。不覚。