バッカーノ!1705 The Ironic Light Orchestra

読了。

「それを踏まえて、色々と考えてみたんだけどね……やっぱり、君とヒューイは似合ってると思う」
「だから、俺も君を応援するよ」
少女に染みいるその言葉は、同時に呪いのようでもあった。

1705年。ヒューイ・ラフォレットは世界を呪い、全てに距離を置いて、孤立した少年期を送っていた。エルマー・C・アルバトロスが現われるまでは。アイツを見ると何故こうも苛立つのだろうか――? エルマーとヒューイの少年期を描いたバッカーノ外伝。


まあまあ。
やっぱり初読では何が何やらサッパリだったりで、読み返した時の方が面白かったりしましたが。何も考えずに読んでたらこうなるのかも。
というわけで、まだ普通の人間だったヒューイの少年時代の話。「不死の酒」 を悪魔が授けたのが1711年らしいので、まだまだ普通の人間ばっかりです*1。しかしあれですね。少年ヒューイはどこからどう見ても主人公キャラですね。顔も良いし。少年漫画……いや青年の方かな。それがあんな老成した悪役キャラになるとは……。もったいない。
あとは……、引用文の”呪い” というのが、三角関係のアレコレかなあとか思ってたんですが、読み返してみると違うっぽいとか、294頁「なら許す」 のストレートさに吹き出したりとか。


何だか1巻で完結してくれないと脳の許容量をオーバーしてしまう予感が。どうしよ。


余談。
弟の名前「グレッド・アヴァーロ」 が口絵にしか登場してないってのはある意味凄いよね。

*1:……一人を除いて。謎は深まるばかりです。まあ悪魔自体も元錬金術師だというし、悪魔以外にも色々知ってる人がいた、ってのも当然かもしれません。