悪魔のミカタ666 2 スコルピオン・テイル

読了。

ふと気づき、コウは戦慄を覚える。
もしかして、おれのいまの状態は本当に敵の攻撃ではなく普通の状態なのか? 生粋の男というものは、これほどの幻想を普通に持っているものなのか?
人間は、考える葦であるという。
考えなければよかったのに。

「イブ」 となるためにアプローチを仕掛け、相手を牽制し、しかし一つも進展しない状況に、イハナは一つの提案を持ちかける。「順番にコウにアタックをかけましょう」 ――電撃hp 掲載の「スカーレット・プロローグ」 を含めた、スコルピオン編第二巻。


面白い。面白すぎる!
長いけど。400ページ超は遅読な人には正直辛い。4時間以上は読んでたような*1。後あとがきでは「伏線の解消が楽しすぎる」 とか言ってますが、それ以上のペースで張りまくってる気もします。
コウの悶々も勿論ですが、剛速球ハーレム展開+プラス修羅場とか、”騎士” の件とかは特に笑わせてもらいました。そして恕宇・綾・イハナの内面の整理とか洋平の立ち位置の調整とかで……「まあまあ派手な展開のない繋ぎの巻かな」 とか思わせ、て、強烈なのがきた! うおおいやってくれるよここで! と唸らずにはいられなかった、流石と言うべき展開。熱い。熱すぎる。そしてその”携帯” の設定は美味しすぎる。これ「666」 1巻の頃から伏線張ってたかなあ?


死人に口なし』 を見事にひっくり返したその第三勢力だか第四勢力だか、という展開が面白すぎます。次は九月ですよ。超期待。


--+
私的メモ。
・『ケーキ食べてる』 『恕宇のまぶたにキス』 『コウと一日デート』 あたりは全部あの人ですよね。105頁「ちょっと、相だ……考えさせてほしいんだけど」 とか伏線張りすぎw
・カラーイラストの小鳥遊1ページ目はもうどうしようもないのですか。挿絵の方はまだ普通なんだけど。……ハッ、まさか「まだマシ」 と思わせる策略!?
・418頁「人間ですか?」 は、なんというか、天狗と一緒にいた狐面にはそぐわない発言な気が……。どうだろう。

*1:その分楽しめる時間が長いじゃないか、とかいうポジティブシンキングでもいいけれど。