スカイ・クロラ

スカイ・クロラ

スカイ・クロラ

読了。

「なんだ、ありゃ」 土岐野がヘリコプタの中で背中を丸めて言った。「お前のファンか?」
「ファンよりは、プロペラが好きだけど」
「そうだよな、ロータよりは、プロペラだよな」 土岐野も笑う。

僕は戦闘機のパイロット。飛行機に乗るのが日常、人を殺すのが仕事。二人の人間を殺した手でボウリングもすれば、ハンバーガも食べる。戦争がショーとして成立する世界に生み出された大人にならない子供――戦争を仕事に永遠を生きる子供たちの寓話。


面白かったような、でも、うーん……言葉にならない。
というのも、何度も読む手を休めて別の仕事をしてたから。どうにも、一気に読み通さないと頭に入ってこない本だったみたい。読んだその瞬間には内容が構築されるんだけど、すぐに忘れてしまう。その内容に対してどんな感想を抱いたのかも。まいったな。


しかしまあ、魅力的というか、どんどん読ませる*1のは確かなので、次も読んでいこう。




余談。
単行本・ノベルス・文庫が出てるけれど、どの装丁も凄く良いので、どれを買おうか迷っている所。今あるのは単行本の1巻と4巻だけで、ノベルスか文庫を買い直すなら今しか、とか思ってるんだけど。単行本はクリアカバーが傷つきやすいのが難点。
後そこに載っている作中からの引用が、「いいとこ取り」 をしてるというか、実際にその場面を読むと普通すぎて拍子抜けをするというか。「帯」 の文としては最適だろうけど。

*1:あるいはそれが、頭の中に構築された内容を解きほぐす暇を与えないのかも。