図書館内乱
- 作者: 有川浩
- 出版社/メーカー: メディアワークス
- 発売日: 2006/09/11
- メディア: 単行本
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「今さら憧れちゃったんだ?」
「ち、違っ……!」
「教官たちに?」
複数形にされて嵌められたと気づく。
「――そうよッ!」
両親に戦闘職であることをひた隠しにしていた笠原だが、遂に二人が上京してくることに! 「一、両親撹乱作戦」 他、各キャラに焦点を据えた話集。
おおお、面白い。
笠原・小牧・柴崎・手塚と各キャラクタを掘り下げつつ、第五話で他4編の伏線を回収しつつ……「キャ――――――――――――――!?」 と一緒に叫び出したくなる、見事な話の展開でした。そして「内乱」 と示す通り、複雑な図書館機構の事情もどんどん膨らんでいき……いやあ堪能堪能。1,600円でこの密度とは、価値は十分、いやさ十二分ですよ*1。
68頁「どうやら何か思いを託された」 託すっていいですよね。一点集中な感じ。195頁「ちょっと!」 この、緊迫した心に風穴開ける一言が。後281頁「堂上の指示が、欲求よりも強く自分を律した」 で、『もう”堂上>王子様”じゃなーい?』 とか……まあ、他の(298頁)「何、このベタ甘の会話は」 みたいな部分も含め、今やどうでもいいことです。
レインツリーはどうしようかな、と悩み中。別に読まなくても問題なさそう。
余談。
1巻に引き続き、栞にした帯と新聞の切り抜き(作者写真付き) が。なんか楽しい。