食卓にビールを

読了。

思うに、人間とゆーのは二十四歳ぐらいで第三次成長期を迎えるのではなかろうか。明らかに顔の中における目の比率が、若いころよりも低くなっているのだ。赤ん坊の目は顔の半分くらいあるけれど、第二次成長期で三分の一、第三次成長期で四分の一、第四次成長期では恐ろしいことに十分の一になってしまうに違いない! そして、無限の t 時間後に於いては、目の比率は物理学的に言えば「0同然」、数学的に言えば「限りなく0に近い状態」 になってしまうのだ! あなおそろしや!

16歳女子高生、新進気鋭の小説家にして物理オタクの幼な妻! 彼女はたびたび宇宙人と遭遇を果たす。気になるのは地球の運命の行方、ではなく、家計の行く先というミステリアスなヒロインが繰り広げるSFコメディ。


なんというカオス。
あまりにしっちゃかめっちゃか、というか、あからさまに宇宙人と遭遇しつつも何かのマジックやら冗談やらと思って完全スルーして、それを「宇宙人に遭遇した」 と冗談なのか本気なのか旦那に話しては、つまらないと一蹴される女子高生の話。カオス以外の何物でもない!
例えば、149頁「今どきのゲームボーイは足が八本も生えているのか」 とか200頁「平成の間に宇宙旅行ができるとは思ってなかったなあ。しかも木造建築で」 とか。
完全に相手を嘗めてかかってるとしか思えない言動は、正に不可解ヒロイン。SF的な存在を真に受けているのか冗談と思っているのか、あるいは宇宙人が跋扈するのが普通の世界なのか。旦那は「宇宙人なんて」 と言うけれど、単に旦那が世間の波に取り残されてるだけかもしれないし。最終巻でそういう箇所に決着が着く終わり方は……どうもしてくれなさそうな雰囲気だけど。


まあまあ、面白かったんだけど、このまま同じこと続けてもすぐに飽きが来そう。一応2,3巻も読んでみるけど。