ペイン・キャプチャー

ペイン・キャプチャー (電撃文庫)

ペイン・キャプチャー (電撃文庫)

読了。

「なにが可笑しい?」
「世界が、自分に向かって収縮していくのを感じないか?」
八重垣は言った。顔は歓喜に歪んでいた。「もう一歩踏み込むと、何かが変わる。そんな感覚だ」
「なら変えてみろ!」

過去の”ヴィシャス” ウィルスの研究により、七世代後に現われた特異な能力を持つ者たち。その中でも鉄・クロフォード・九狼は痛覚感応能力者……通称ペイン・キャプチャーと呼ばれ、能力犯罪者たちを取り締まる警官として活躍していた。そんな彼が織りなす五つの”痛み” の物語。


うーん、まあまあ?
あらすじ見て面白そうだと思ったけど、後日もう一度読んだら回避したくなってきて、でもやっぱり並んでるのを見て何となく買ってしまった本。短編連作になります。
これが、そこそこ、良い場面もあったけれど、どうにも文章に馴染めずに、読み進む手が止まったことが何回もあって、惜しい、残念、また来週、といった感じ。何だか頭の中にスルッと入ってこなくて、普段よりプロセス1つ多くて処理に時間がかかってる感覚。そんなこんなで、235ページの意味が判らなくて結構悩んでしまいました。実はここはスルーしていい場面でしたね。
100頁「たまには悪い夢でも見ろよ、先生」 は中々ハードボイルドでいいですね。主人公18歳ですけどね*1。116頁「これが、私の技の威力か、痛みより、感動が先に立つな」 「うんうん、だろうなあ」 とか思ってたら主人公に「正真正銘狂ってる」 とか言われてしょんぼり。162頁「俺は! ムショは! 御免! だ!」 こいつはひたすらうざかったw


表紙の少女はほぼ空気なので要注意。とりあえず別の作品も読んでみたい……っていうかこの題材はもういいや。次に期待。




余談。
第5話前編は、「何この劣化『堕天使たちのバラッド』」 とか思ったけど、後編でキャラクタの掘り下げをしてくれたから、そっちはまだマシだったかな。

*1:多分。今読み返してみたけど説明が見当たらなかった。