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読了。図書館で借りてきたよシリーズ7。

といってもたいていの猫は語彙が貧困である。ぼくと会っても「あーあ、腹減ったよ。お、人間、なんか豪勢なキャットフードもってない?」 と訊く程度で、あとは冬になれば「寒ーな」 とブツブツ文句言ってるし、雨が降ると「あんだよ、マジかよ、これじゃあ日向ぼっこできねーじゃんかよ」 と独りごちる光景が目撃されるばかりである。

古川日出男が送る、20の掌編集。


そこそこ。
20も話があるので、どこがどうとも言えないし、5分で1つ読めるような薄さなのが利点と言えば利点ですが、物足りない感は否めません。前に読んだ「サウンドトラック」 はあんなに濃厚だったんですが。
大体で言えば、まあまあ面白い・3つ。それなりに面白い・4つ。普通・それ以外。って所でしょうか。「オトヤ君」 「光の速度で祈っている」 「生春巻き占い」 がまあまあです。後者ふたつが猫の話だったりしますが関係はありません。たぶん。


サウンドトラック」 で見せた片鱗を感じる話もあったりしましたが、でもまあ片鱗だけなので、残念。長編小説に期待、ってことですね。




余談。
「小さな光の場所」 「雨」 が微妙に「サウンドトラック」 関連?