メイド刑事5

読了。

「せっかく思いがかなったんだ。手を貸してやりなよ」
「そうっすよ。お願いします」
「いいえ、そんなことでは、メイドとして――」
三人がわいわい言っていると、
「私のことを、忘れているようだが?」
おそろしく迫力のある声がした。

ルカの様子がおかしい。溜息を漏らし、仕事が手につかず、ぼーっとして……これは、恋? 「ルカの初恋大作戦」 他2編。


あれ? わりと楽しめた。
というか、今までシリーズ読んでて、この巻で初めて「悪党ども、冥途が待ってるぜ!」 が熱い台詞に思えた。今までは特に何とも思わなかったはずなんだけど。何でだろう……。葵に感情移入できるようになったから、ってことだろうけど。今までそれほど感情移入できなかった理由はというと、どうにも葵の怒る理由に現実味がないように思えてたから、かな。正義感を薄っぺらく感じてたというか。いやまあ、あんまり既刊のことを覚えてない上でたった今思いついたイメージなんですが。読んだ当時にそう思ったわけではありません。
今回の2つの事件を見てみると、意外に良い人! みたいな設定が好きなのかも。特に3話目(第12話) のリポーターは、最初は嫌みキャラでしたが、だんだんと評価が変わっていって、256頁「ぐうの音も出ないわ」 あたりで完全に良い人になってしまいました。


ブコメ話は、まあ、定番の面白さ、ということで。ふと気づけば、脳内の朝倉執事の声はフルメタのマデューカス中佐*1になってましたよ。