学園カゲキ!2
- 作者: 山川進,よし☆ヲ
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2007/09/19
- メディア: 文庫
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――泣いている子がいる。
その子はとても不器用で、頭では誰も悪くないとわかっているのに、気持ちを抑えきれなくなって大切な人を傷つけてしまった。彼女は後悔している。自分を責めている。ずっと一人で泣いている。
「僕は、彼女を救いたい」
多チャンネル化時代に伴い、テレビ番組の作成側の人口が圧倒的に足りなくなった。そこでテレビ番組に携わる人材の育成を一手に引き受けたのが、歌劇学園である。ここでは全15クラスがドラマ放送を一年間続ける慣習となっており、二年A組のドラマのタイトルは……怪獣ラブコメ「きぐるみん」 である。
うーん、さすがにパワーダウン。
決して面白くないわけじゃないんですが……1巻がインパクト強すぎたかな。というか、舞台設定や登場人物が同じだけで、中身はほとんど別物ですよね。1巻のあの刺すか刺されるか、裏か表かといった緊張感はほとんど引き継がれてません。
でもまあそれを一旦忘れたとしたら、そこそこ良いラブコメだったとは思います。交叉する三角関係にはなかなか妙がありました。あと、杏子先輩が脇役からメインの一人に昇格、物語の牽引役にすらなってますが(”ゴシップ脳” のくだりは笑った) 、1巻でのイメージと全然違いましたねえ。もっとこう、厳格というか固いというか……禁書の神裂火織なイメージ? それほど登場ページ多くなかった(はずな) のでイメージも何も、勝手な想像ですけど。
何だか3年次のドラマ枠が残ってるよ、って理屈で続きが出そうな予感。どうでしょう。
余談。
「きぐるみん」 ラストのオチが、読んでて真っ先に思いついたりして、なんだかコメディ話に毒されてなあ……と思わないでもありません。