量産型はダテじゃない!

量産型はダテじゃない! (富士見ファンタジア文庫)

量産型はダテじゃない! (富士見ファンタジア文庫)

読了。

「手厳しい〜〜〜!」
ナックルオークの鉄拳によってスポーンと高く打たれたかと思えば、天井に激突して降下、さらに墜落した後、床を数回鞠のように弾んだ。
惚れ惚れするほどのやられぶり。さすが、量産型は伊達ではない。

生きた英雄と呼ばれる戦闘用ヒューマノイド(通称UD)・シュナイダーの新型パーツを届けるため、彼の産みの親である14歳の天才少女・ヘキサが前線へと乗り込む。だが輸送中に艦が撃墜され、砂漠のど真ん中で絶体絶命。そこで彼女が見つけたのは……旧式かつ量産型かつ既にボロボロ、という一体のUDだった。


残念ながらノリ切れません。
努力したんですが、まあ努力でどうこう出来るかどうかは判りませんが、やっぱり無理でした。熱血キャラも死亡フラグも、全くの上滑りです。いや、前者はそれなりに大丈夫だったんですが、後者は”ロボットだし直るんじゃねーの?” という思いでいっぱいでした。
というか、序盤で「実は凄い力を秘めた機体――などという奇跡が起こるわけもなく」 とかいうことを言うんですが、やっぱりそんなことがあったりして、いやいやどっちですか? と。……実際は、気合と根性だ! とかいう説明がされてるんですが、どうにも「秘めたる謎の力」 という印象が拭えませんでした。
しかしまあ、そんな感じの「熱きスーパーロボット魂」 とは別にして、ボケ要員のアインツヴァーがなかなか良いキャラでした。軍人でありながら、ひたすらとぼけた性格で。やっぱ二面性のあるキャラってのは好きですよ。


どうでしょう。このノリならおそらく次は読まないと思いますが*1、もっとコメディに特化した話なら、読んでみたいですね。

*1:でも実際に本が出たら買いそう……とか以前なら言ってたんですが、最近は本棚も予算もオーバー気味で。