カラブルワールド 〜緑の闇〜
- 作者: 香月紗江子,岸田メル
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2007/09/19
- メディア: 文庫
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「つまずいた先に、底無しの穴が開いているかもしれないし、ちゃんとした地面があるかもしれない。つまずいたことが良いか悪いか、それはすぐに判断を下すものじゃない」
「……そうだけどさ」
六十七人目にフラれた女の子を前にうな垂れるレアール、どこからともなくやってきて彼の失恋を祝うミッケラ、そして齢七十にして子供の容姿を持つコールランド先生。とある伝説の調査をするため、彼らは密林へと足を踏み入れる。そこで出会ったアーバティに目を奪われるレアールと、目くじらを立てるミッケラ――。恋と魔術(マジック)を求め、彼らは密林を突き進む。
どこかモヤモヤするけど、面白い。
序盤がよく判らなかったのが原因かな。全体のストーリーの流れが読みにくかった。例えば、急に何かが襲ってきて、よく判らない内に撃退したんだけど、その”何か” の登場の脈絡がなさすぎた*1とか。あと微妙にずれた文体のせいで、なかなか頭に入ってこなかったとかも。まあでも、後半になると両方とも慣れてきます。
あとがきに「とあるパニック映画のワンシーンのインパクトが相当強かった」 とある通り、パニック小説の一面も持っていて、その当のシーンがこれまた……。あれですよ。苦手な人はとことん苦手かも。ちなみに私はけっこう苦手です。
179頁「ぷつ。ぷつ。ぶち」 とかもううわあああああ、216頁「さあ、生まれ変わる悦びを、教えてやろう」 の辺りとか*2 うわああああああ!!!!!! って感じですよ。ああもうやだやだ。220頁「そう、いつになく喉が渇いた」 とかも、意味は違いますがドキリとさせられますね。
まあそんな、うわああ (ry な話は置いといて、純粋に話としても面白かったですよ。特にミッケラ。次点でハンター&ロックライン。次も期待。
余談。
その椅子には乗れるだろ……とか、胸元開いてない……とか。まあ、些細なことです。