殺×愛7 ―きるらぶ SEVEN―

殺×愛7―きるらぶSEVEN (富士見ファンタジア文庫)

殺×愛7―きるらぶSEVEN (富士見ファンタジア文庫)

読了。

「無駄じゃない」
大剣を砂浜に付きたて、それを杖にするようにして、なおも立ち上がろうとする。
「無駄じゃない。街を守ることも。学校に行くことも。無駄なんかじゃない……。そういうのが無駄じゃないって教えてくれたのは――ヒソカでしょう?」

何をするともなく、空腹も疲労も癒しの光に遮られ、僕は閉じこもっていた。最初から、オメガという 《運命》 に逆らわずにいれば良かった――そうしていれば、こんなにも苦しまずに済んだはずだから……。


うん、まあまあ、面白かった、かな?
ただ……あれですよね。(※重要ネタバレ)”読者(作者) = 《神》 とかいうメタ展開と、夢オチ” なんですよね。まあ後者は、個人の好みの問題もあるでしょうけど*1、前者は……なんだか複雑な気分になります。「え、俺!? 俺が悪いの!?」 みたいな。対岸の火事をのうのうと見物してたら火がこっちにまで飛んできた、みたいな気分。ちょっとビクッとしますね。
77頁「僕を、救ってください――……」 の緊迫した感じとか、329頁「たぶん、十八年の人生で一番綺麗に笑えた」 そんな風に何の衒いもなく思える清々しさ、みたいなのはなかなか良かったですね。あと381頁「愛のために」 は、まさに正中の一言! って感じで。あ、それと、ヒソカの目も当てられないような”ラブラブ” っぷりは、「”時々でいいから、思い出してください。来夏みたいな女の子がいたってことを…”」 なんて言いたくなっ (ry


うん、まあ、シリーズ全体としては、そこそこ楽しかったと思います。外伝は別にいらないと思いますが……。

*1:ちなみに私は、嫌いではないけど……そんなことにならない方が、余韻があって良いよね、ってぐらいです。